未来企業の会4月例会 |
平成11年4月21日(水)18:30〜22:00
1 事業の定義について | (株)富士精工の概要と「事業の定義」について、松岡氏から説明 |
<企業概要> | |
○創立 昭和43年5月 | |
○事業内容 省力化機器、試作加工、めっき関係装置、治工具設計製作 | |
○資本金 3,200万円 | |
○従業員数 12名 (営業3人) | |
○取引状況 10社内(内M電器40% 研究所2件) 70%が設計込みの受注 | |
<(株)富士精工の事業の定義> | |
1 組織をとりまく環境 | |
<社会とその構造> | |
生産(増産)設備から、開発設備及び生活(エコ、リサイクル)設備への移行。 | |
家電→個電→廃家電へと変化が確実に進んでいる。 | |
環境調和型生産技術へと変化している。 | |
メーカーの生産技術部門が環境設備課と名称を変更するところもある。 | |
<市場と顧客> | |
従来は、品質、納期は当たり前で価格重視であったが、あと一つを求めるようになってきている。いわゆる「本物志向」化が進み、付加価値のある(儲かる)仕事は内製化が図られる。 | |
顧客は、Q・C・D・Eを求めている。ISO9000sだけではなく、14000sが重要視されている。 | |
<技術とその動向> | |
メーカーの技術力低下は進んでおり、技術開発のドクターは「ものづくり」を知らない。 | |
図面の見方も十分理解されておらず、基礎的な図面の見方について、大手メーカー本社の技術部門で、一からまじめに勉強に取り組み、最低限のものづくりの教育をしているところもあるといった現実がある。 | |
コンピュータの発達により、シミュレーション技術が進歩し、試作加工が減少した。 | |
(例:3次元CADや光造形) | |
2 組織の使命 | |
試作加工分野で、新素材、難削材の基礎加工技術を確立し、量産への橋渡しをする。(ケミカル系とのタイアップを進めている。ケミカル系企業は、ものを削ることを知らない。) | |
生産技術で、社会に適正価格で商品を供給できる生産機械の製作。 | |
キャッチフレーズ 「お客様の『夢』をカタチにします」 | |
3 組織の強み | |
新製品(新生産設備)の開発を行う場合に重要な詳細設計及び試作加工を支援するため、開発・設計・加工・組立までを協調的に一体となったシステムを提供し、商品開発のリードタイムの短縮に貢献し、コンカレントカンパニーとして、これに取り組むことができる。<共同開発体制> | |
【具体的には】 | |
在庫ゼロのマシンの設計(フルオートメーションではない簡易な自動機) | |
アモルファス繊維(磁気センサーに利用される)の加工 | |
カーボンコンポジット(新素材) - セラミックに代わるICパッケージ(放熱体) | |
面状発熱体応用製品 | |
Ag(銀)部分メッキ装置 | |
軸受け加工用旋盤 | |
※新たな共同開発のパートナー企業との出会いは、従来からの設備機器の開発製造と手掛ける中で、さまざまな企業との関係がから生まれている。 | |
※20人程度の規模が、パートナーとして取り組みやすいのか? | |
※設計部門を有していたことが、今、大きな強みとなっている。 | |
※資材、購買部門ではなく、研究開発部門との関係が重要。 |