未来企業の会11月例会

平成11年11月26日(金)18:30〜21:00

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1 事業の定義について  (株)タナカテックの概要と「事業の定義」について、田中社長から説明
<企業概要>
 ○創業     昭和15年(1935年)2月1日
 ○設立     昭和31年(1956年)7月9日
 ○事業内容  
    ・ 乾燥機及び炉用保温パネル
    ・ 保温ボックス、防音ボックス
    ・ 各種生産設備機械用大型薄板板金及び製缶加工
 ○資本金   3,500万円
 ○従業員数  30名
 ○主要取引先  (株)アイテック、中外炉工業(株)、(株)鈴木他50社
 ○売上高  420,000千円(99年度)  600,000千円(98年度)
<(株)タナカテックの事業の定義>
1 組織をとりまく環境
 <社会とその構造>
 ・ 大型産業用設備の製缶板金加工については、取引先が海外展開を進める中、現地生産が進んでいる。(加工だけを追及するのであれば、海外に出て行かなければ仕事の確保が難しい)
 ・ 海外の生産拠点は、次々と移り変わっており、1箇所で安定することはない。
 ・ 昭和52年(1977年)から平成5年(1993年)まで黒字で維持できた。その後は山谷を繰り返している。
 ・ 競合が激しく、赤字受注する企業もあって、価格維持は非常に難しい。
 <市場と顧客>
 ・ 設計を含めた一括発注の傾向が高まっている。
 ・ とりまとめ出来る能力が求められている。
 ・ 受注案件ごとに見て、儲かる仕事と儲からない仕事があるが、現状では、赤字になっても受注せざるを得ない。受注しなければ、最終的にさらに赤字が膨らむ。
 ・ 将来にわたって、受注を確保するためにも無理しても受注しなければならない。
 ・ 一度受注すれば、将来メンテが必ずあり、その際に儲けられる可能性も考えなければならない。
 ・ 部品加工だけで仕事が確保できれば、利益率は上がるが、加工だけの仕事がなくなっていく傾向がある。
 ・ 品質保証面や納期対応面では、他の部品加工業関係(機械加工、薄物板金加工等)と比べると要求度が高くない。(即日の手直しや納入の要求はない)
 <技術動向>
 ・ 情報化武装が勝敗を左右する。
 (大阪には、100人規模の製缶工場がたくさんあるが、コンピュータが1台もないところもあり、これからは管理面で相当難しくなると思われる)
 ・ 設計を含めた受注を3年ほど前から行っているが、設計費用は回収できない。
 ・ 図面はインターネットメールに添付して送られてくるケースが増えている。
2 組織の使命
 
3 組織の強み 
 ・ 乾燥機の保温パネルや防音設備に特化
 ・ 製缶、板金加工技術を強化
 ・ 専門化することによるコスト競争力をもつ
 ・ 乾燥する工程は、あらゆる産業について回るものである。
 ・ グループによる受注は、仕事が十分あるときには、強みを発揮するが、悪い時には大きな負担になる。協力企業のレベルアップ向上を強いることが困難である。グループ内での甘えの克服が課題である。

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