未来企業の会11月例会

平成10年11月12日(火)18:30〜22:30

 

1 衣川製作所の経営理念について

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経営理念について話す衣川社長

 

 

<株式会社衣川製作所 経営理念>

*人間尊重(愛・信頼)をベースに
*企業の発展と個人の成長を促し、
*夢のある企業を創るとともに、社会の発展に貢献する。

<企業ビジョン>

*自己の実現ができ、夢を創造できる会社を目指す。
*働き易く明るい楽しい職場環境作りを目指す。
 (厳しさの中に暖かさと人間味のある会社)
*実力本意人格主義を尊重する。
 (残業させられているのではなく、自ら残業している実感)
*人類の福祉向上と社員に生き甲斐を与えることができる企業を目指す。
*「徳のある会社」を目指す。
 (明朗・誠実・質素・安心・清潔・重厚)
*会社の高収益と社員の生活の向上を目指す。
 

 

  会社は「人づくりの場」であるとして、日々率先垂範して頑張る社長に、社員達もこれに応えて、会社が日々成長している感じがする。
  バブル崩壊と機を一にして、現在の社屋を竣工、移転した。その時の厳しさ(多額の借入金、先行き不安)に比べると今の不況の方が楽だと言う。
  町工場の二代目として、目立つことを一発やりたいと思っていた「野心家」だったと言う10年前と比べて、地に足をつけた経営に、真剣に取組んでいる姿が、今では社長として一回り大きくなられた感じがする。
  3年前に表明し、文字にした経営理念を見てみると、若い頃の形にこだわった「夢」に実現から、「心」にこだわった経営に変わってきているようである。
  今回、お話いただいた「経営理念」は、出席者全員が素晴らしいと賞賛したが、社内のどこを見ても「経営理念」が掲示されていないではないか。
  衣川社長の聴いてみると、年頭あいさつで社員に経営理念を説くとのこと。
  全員が「なんで!?」と思わず大きな声を出した。
  衣川社長曰く、「経営理念は、社内だけで皆が理解していれば良い。」
  経営理念を言葉に表したものの、何か気恥ずかしさがあったのか、立派な理念にもかかわらず、大変弱気な態度に、一同から「自信を持つべきや!経営理念もない会社がいっぱいあるのに、これだけの理念をもつということは大したことや!」を力づけられて、最初は渋っていた経営理念を書いたペーパーのコピーを全員に配布していただいた。
  経営理念はけっして社内だけに表明するものではない。当然、社員全員が理解し、理念に沿った行動をすることが先ず第一だが、自社が何者かを外の社会に理解してもらうためにも、胸を張って「経営理念」を大きく掲げてもらいたい。
  今度、お邪魔した時には、きっと社内壁に経営理念が掲示されているものと思う。

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